お疲れさまです、ネネです!
「老人ホーム」とひと括りに言っても、実はたくさんの種類があるのをご存じですか?
「高齢者が入所して、日常のお世話をしてもらえる」というイメージはあっても、いざ施設選びをするときに戸惑ってしまいますよね。
今回は、各老人ホームの特徴、入居条件、費用感について、分かりやすく一覧にして解説していきます。

この記事は、次のような人におすすめ◎
- 介護が大変になってきて、そろそろ施設を考えたい
- 親の将来のことを考えて、今のうちから情報収集しておきたい
- 施設の種類について知っておきたい
- 施設を選ぶ時のポイントを知りたい
施設によってサービスや医療体制、費用、生活の自由度など、その中身は本当にさまざまです。
そして、何を優先するかも、家庭によってさまざまです。
「どこが一番いいか」ではなく、「今の本人と家族に合っているか」という視点をもつことが大切です。
今回の記事では、施設選びのポイントやリハビリについても解説します。
家族で考える際の参考として、ぜひ最後までお読みください。
老人ホームの種類一覧(特徴・費用・入居条件)
「老人ホーム」とは、高齢者が生活支援や介護サービスを受けながら暮らす施設全般の総称です。
老人ホームの7種類を、一覧にしてまとめました。
| 施設の種類 | 特徴 | 費用感 | 主な入居条件 | 入居の しやすさ | |
|---|---|---|---|---|---|
| 【公的】 | 特別養護老人ホーム (特養) | 要介護度が高い方向け 原則:終身利用 | 安 | 要介護3~ | × |
| 【公的】 | 介護老人保健施設 (老健) | 医療・リハビリ重視 原則:短期利用 | 安〜中 | 要介護1~ | △ |
| 【公的】 | 介護医療院 | 医療と介護の両立 長期・看取り対応 | 安〜中 | 要介護1~ 医療ケアが必要 | △ |
| 【公的】 | ケアハウス | 一人暮らしが不安 な人向け | 安 | 自立〜要支援 | △ |
| 【民間】 | 有料老人ホーム (介護付き) | 介護支援が充実 施設によって特色あり | 高 | 要介護認定が必要 | 〇 |
| 【民間】 | 有料老人ホーム (住宅型) | 住まい+外部サービス 柔軟な暮らし方 | 中〜高 | 自立〜要介護まで | 〇 |
| 【民間】 | サービス付き 高齢者向け住宅 (サ高住) | 高齢者向け賃貸住宅 自由度が高い | 中〜高 | 自立〜 | 〇 |
| 【民間】 | グループホーム | 認知症ケアに特化 少人数・家庭的 | 中 | 要支援2~ | △ |
「公的施設」と「民間施設」

老人ホームは、運営主体によって「公的施設」と「民間施設」に大きく分類されます。
| 比較項目 | 公的施設 | 民間施設 |
|---|---|---|
| 運営主体 | 自治体・社会福祉法人 | 民間企業 |
| 費用 | 比較的安い | 高め(幅が広い) |
| 入居条件 | 要介護認定が必要 | 比較的自由 |
| 入りやすさ | 待機が長め | 空きがあれば即入居可 |
| 代表例 | 特養・老健・ケアハウス | 有料老人ホーム・サ高住 |
まとめると、次のような傾向があります。
ただし、施設選びで大切なのは「自分の家庭のニーズに合っているか」です。
それぞれの特徴をおさえて、施設選びの参考にしましょう。
公的施設の種類・特徴
①【公的】特別養護老人ホーム(特養)

特養は、原則として「要介護3以上」が入居条件となる、要介護度が高い方向けの施設です。
定員は100人前後と規模が大きい施設が多く、入居者の多くは車いすを使用している、もしくは寝たきりの状態です。
費用が比較的安く、「終の住処」として選ばれることが多い一方で、待機者が多く、すぐに入居できないケースがほとんどという点が大きなデメリットです。
「ユニット型」と「従来型」
特養には、居室の形態によって「ユニット型」「従来型」の2つのタイプがあります。
- 全室個室
- 10人以下の少人数グループ(ユニット)で生活
- プライバシーが守られやすく、比較的手厚いケアを受けられる
- 4人部屋などの多床室
- 1フロアでまとまって生活
- 費用を抑えやすい一方、プライバシー面ではユニット型より制限がある
生活環境や費用にも違いがあるため、事前に確認しておきましょう。
待期期間が長いから諦める?
「入居が何年先になるか分からないなら、特養は諦めよう…」と考えてしまう方も多いですが、実際には別の選択肢もあります。

申し込みだけ先に行い、「今すぐ入れる施設で生活を安定させながら、特養の順番を待つ」という選択をしている家庭も多いですよ。
特養は入居までに時間がかかることを前提に、早めに情報収集と申し込みをしておくことが大切です。
②【公的】介護老人保健施設(老健)

老健は、病院を退院したあと、すぐ自宅に戻るのが不安な方が多く利用する施設です。
自宅への復帰を支援することを目的としており、「医療」と「リハビリ」に強いのが特徴です。
医師や看護師が常駐し、理学療法士・作業療法士などのリハビリ専門職も配置されています。
そのため、他の公的施設と比べても、個別リハビリをしっかり受けやすい環境といえます。
一方で、老健は「在宅復帰を目的とした“中間施設”」と位置付けられており、終身利用は想定されていません。
実際には、リハビリを重ねて自宅へ戻れるケースもあれば、在宅生活が難しく、特養や有料老人ホームなど、次の住まいへ移行するケースもあります。
③【公的】介護医療院

介護医療院は、「病院のような医療」と「施設のような生活」の両方の機能をあわせ持つ施設です。
医療機関の敷地内に併設されていたり、病院内のワンフロアが介護医療院として使われていたりすることも多く、「介護もしてくれる病院」のようなイメージをもつと分かりやすいです。
こういった場合に、生活の場として選ばれるケースが多い施設です。
医師・看護師が常駐し、医療対応は非常に手厚い一方、一般的な病院と似たような環境のため、外出や生活の自由度はやや低めになる傾向があります。
「介護医療院」と「療養型病院」の違い
同じように、病院内で医療・介護の両方を受けられる施設として「療養型病院」があります。
大きな違いは、適用される保険制度です。
- 療養型病院:医療保険が適用
- 介護医療院:介護保険が適用
いずれも長期利用・終身利用できるため人気が高く、待機者が多いのが現状です。
④【公的】ケアハウス(軽費老人ホーム)

ケアハウスは、「介護施設」というより「高齢者向けの住まい」に近い位置づけの公的施設です。
60歳以上が対象で、要介護認定を受けていない「自立」の方でも入居できるのが特徴です。
所得に応じて料金が減額される補助もあり、収入が少ない方でも利用が可能です。
- 食事の提供・見守り
- 掃除・洗濯などの家事サポート
- 生活相談
- 緊急時対応
これらのような最低限の支援を受けながら、家事の負担を減らし、安心して生活を送ることができます。
「一般型」と「介護型」
ケアハウスには「一般型(自立型)」と「介護型」の2つのタイプがありますが、この2つの違いは介護サービスの有無にあります。
- 介護サービスの常設なし
- 要介護認定を受けていない「自立」でも入居可能
一般型のケアハウスは、「一人暮らしに不安はあるけれど、常時介護が必要というほどではない」という方に向いており、比較的自立している入居者が多いです。
介護が必要になった場合は、「訪問介護」「訪問看護」「デイサービス」など外部の在宅サービスを利用する必要があります。

「要介護3以上」になると転居が必要になる場合もあるので、注意してください!
- 介護サービスも提供される
- 「要介護度1以上」が対象
介護型のケアハウスは、「低所得だけど、介護してもらえる施設に入りたい」という方に向いています。
基本サービスに加え、食事や入浴、トイレなどの介助サービスも受けることが可能です。
介護度が上がっても住み続けることができることができ、看取りまで行ってくれる施設もあります。
民間施設の種類・特徴
民間施設は、サービス内容や費用、雰囲気の幅がとても広いのが特徴です。
これらのように施設ごとに特色があり、施設選びの基準になることも多くあります。
⑤【民間】有料老人ホーム(介護付き/住宅型)

有料老人ホームは、「介護付き」「住宅型」の2つのタイプがあります。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、介護サービスが施設内で完結するタイプの有料老人ホームです。
要介護認定を受けている方が対象で、施設職員による介護を24時間体制で受けることができます。
費用は比較的高めですが、設備が整っており、レクリエーションや行事など、生活の質(QOL)を重視している施設が多いのも特徴です。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは、「住まい」+「必要なサービスを外部から利用する」タイプの施設です。
比較的自立度が高い方から、介護が必要な方まで、幅広く利用されています。
なお、「外部のサービス」とはいえ、施設内に訪問介護などの事業所が併設されているケースも多く、一見すると施設職員がそのままケアをしているように見えることもあるでしょう。
⑥【民間】サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、自立〜軽度介護の「高齢者向け賃貸住宅」です。
あくまで「賃貸住宅」という位置づけなので、食事や外出などを自分で自由に決められる点が、有料老人ホームとの大きな違いです。
安否確認と生活相談サービスが付いており、オプションとして以下のような生活支援サービスを受けることもできます。
- 食事提供
- 洗濯
- 買い物代行 など
必要に応じて、「訪問介護」「訪問看護」などの外部サービスを組み合わせて利用します。
自由を確保しつつ、必要なサービスも受けられる仕組みになっています。
⑦【民間】グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

グループホームは、認知症の高齢者が少人数(1ユニット5~9人)で共同生活を送る、シェアハウスのような施設です。
認知症ケアに特化した施設のため、認知症ではない方は原則として入居できません。
家庭的な雰囲気の中、入居者の症状や状態に合わせて、調理・掃除・洗濯などの家事に参加してもらいながら、自立した生活を送れるよう支援します。
スタッフも常駐しており、「これならできる!」を引き出すことを大切にしたケアが行われます。
なお、グループホームは「地域密着型サービス」のため、原則として、施設がある市区町村に住民票があることが入居条件となっています。
事前に自治体の条件を確認しておきましょう。

「医療ケアが多い方」「身体介護が中心の方」には、グループホームは不向きの場合もあります。
老人ホーム選びで失敗しやすいポイント

どこの老人ホームにするかを選ぶとき、「有名だから」「空きがあったから」「紹介されたから」といった理由だけで決めてしまいがちです。
しかし、あとから「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースも少なくありません。
ここでは、在宅介護の現場を見てきた立場から、施設選びで失敗しやすいポイントを中心に解説します。
慎重になりすぎる必要はありませんが、起こりうるリスクを知っておくだけでも、入居後のギャップに悩むことは、きっと少なくなるはずです。
1.費用だけで判断してしまう

老人ホームを探すとき、まず気になるのが「月にいくらかかるのか?」という費用面ではないでしょうか。
もちろん、「本人の年金だけでは払えない…」という場合は、家族に負担がかかることですから、無理のない金額であることはとても大切です。
ただし、「月額〇万円」という金額だけで判断してしまうと、あとから想定外の出費が発生することがあります。
たとえば、次のような点は見落としがちです。
「基本料金+何が別途かかるのか」を具体的に確認し、リアルな費用感をイメージできることが大切です。
費用と人員体制の関係
費用を抑えられる施設の中には、限られた人員で運営しているケースもあります。
そのため、一人ひとりにじっくり関わる余裕が少なく、日中の過ごし方が単調になりやすいこともあります。
「思い描いていた施設生活と少し違う」と感じることもあるかもしれません。

同じ「施設生活」を送っていても、職員配置や関わり方によって、入居者さんの表情や生活の様子が大きく違うと感じることがありました。
入居してから「こんなはずじゃなかった…」と思わないよう、見学のときに施設の空気感を確認しておくとよいでしょう。
2.「入りやすさ」だけで決めてしまう

特養など人気の施設は、入居までに長い待機期間があることも多く、「すぐ入れる施設」という条件が、どうしても魅力的に見えてしまいます。
このように追い込まれた状況では、「今すぐ入れるなら、ここでいいか」と判断してしまいがちです。
合わない部分でトラブルになり、結果として退去するケースもあります。
「入りやすさ」を最優先する場合は、施設のルール・費用面・生活の流れなどについてあらかじめ理解し、認識のズレがないようにしておくことが大切です。
「仮住まい」という考え方も選択肢
すぐに入れる施設を「とりあえずの居場所」「中継地点」として利用し、その間に本当に合った施設を探す、という考え方もあります。
ただしその場合でも、次の点はあらかじめ考えておくことが大切です。
本人の状態は、日々変化していきます。
「今」と「これから」を行き来しながら、納得のいく選択ができるよう準備しておきましょう。
3.家族の関わり方を想定していない

老人ホームに入居すると、「これで家族の役目はひと段落」と感じる方も少なくありません。
もちろん、在宅介護に比べれば、日々のお世話をプロにお任せできる点で負担は減ります。
ただし、「ノータッチでいい」というわけではないことは、理解しておく必要があります。
施設に入ってからも、家族が担うこと
施設によってルールは違いますが、家族に求められる支援は、たとえば次のようなことです。
「思っていたより多い」と感じる人も少なくありません。
「どこまでが家族対応で、どこまでが施設対応なのか?」を入居前に確認しておくことが大切です。
面会と距離感の大切さ
もうひとつ、意外と見落とされがちなのが、自宅と施設の距離感です。
先に挙げた「通院の付き添い」「衣類の補充や入れ替え」「急な呼び出しへの対応」といった実務的な支援だけでなく、面会のしやすさ・気軽さにも大きく関わってきます。
面会の頻度は、ご家庭の状況や関係性によってさまざまです。
毎週通う方もいれば、月に1回程度という方もいるでしょう。
ただ、「行こうと思えば、すぐ行ける距離」に施設があるかどうかは、家族にとっても、本人にとっても、精神的な支えになりやすいポイントです。
こうして「ふらっと動ける」ことが、本人の表情や気持に良い影響を与える場面も、現場ではよく見られました。

亡くなったあとに「忙しくてなかなか行けなかったけれど、もう少し会いに行けばよかった」と振り返られるご家族の声を聞くこともありました。
面会の回数そのものよりも、「行こうと思えば行けたかどうか」が、あとから心に残ることもあります。
“通いやすさ”を選択肢として残しておくことは、将来の自分たちを助ける判断になることもあります。
4.「リハビリがある=回復する」と思い込んでしまう

施設の情報に、「リハビリあり」「機能訓練あり」と書かれているのを目にすることが多いと思います。
「リハビリがあるなら、今より良くなるかもしれない」と期待してしまいがちですが、リハビリ=必ず回復するわけではない、という点は知っておく必要があります。
施設リハビリの現実
施設のリハビリでは、「できなくなったことを取り戻す」よりも、「今できていることを、少しでも長く続ける」という視点を大切にしています。
そのため、次のような関わりがほとんどです。
目に見えて機能が回復するケースばかりではありませんが、特に高齢の方にとって「維持できる」ことは、とても大きな意味があります。
リハビリ専門職がいるとは限らない
「リハビリあり」と書かれていても、すべての施設にリハビリ専門職が配置されているとは限りません。
実際には、次のような形でリハビリを行う施設も多くあります。
もし「専門職による個別リハビリを受けたい」「身体機能の維持や評価を定期的にしてほしい」という希望がある場合は、次の方法を検討してみてください。
- 介護老人保健施設(老健)を選ぶ
- 訪問リハビリを別途契約する
リハビリを重視したい方は、「施設に専門職はいるか?」「訪問リハビリは利用できるか?」を、入居前に確認しておくとよいでしょう。
まとめ|施設選びで大切なこと

今回は、各老人ホームの特徴、施設選びのポイントやリハビリについて解説してきました。
施設選びで大切なことは、理解して納得できるかどうかです。
100%合う施設はなかなか出会えません。
どこかでギャップが生じたり、妥協が必要な部分もあるでしょう。
完璧な選択はできなくても、情報を知り、選択肢を持っておくことで、「納得できる選択」には近づけます。

いくつか見学に行くことをおすすめします!
情報だけでは判断できない雰囲気・空気感を知ることができますよ。
この記事が、ご家族と話し合うきっかけや、施設見学の際の視点づくりとして、少しでもお役に立てたらうれしいです。
以上、最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
